1今季リーグ5位に低迷した西武で、球団刷新のため渡辺久信シニアディレクター(SD、49)を「ゼネラルマネジャー(GM)にしろ」という声があがっている。
「球団内で人材を探すとなると(適任は)ナベQしかいない。現在のフロントでチームの内情を最も把握できるのは彼だけ」(球団OB)
現在のフロントは、チームが低迷しながら誰もその責任を取らないなど危機感が薄い。オフの補強戦線でも小谷野をオリックスにさらわれるなど弱体化が目立つ。「それならトップを入れ替えるのが最善策」(同)と強調する。
渡辺SDは2軍監督から1軍監督へ昇格した2008年にチームを16年ぶり日本一に導いた。昨季に監督の座を退き、今年は球団の新ポストに就任、現場をサポートしてきたが、日本球界での人脈も多く、監督も務めた台湾球界とのパイプもある。組織強化には不可欠な人材といっていい。
別のOBは「現場経験で選手を見る目も培った。戦力で何が足りないか一番理解している」とした上で「GМに抜擢すればフロントの縦ラインも明確になる」と話す。
08年の日本一を最後に6年間も優勝から遠ざかっている西武が“過去の栄光”を取り戻すためには、フロントの強化が不可欠だ。 (スポーツライター・梶原昌弥)